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【解決事例】事業破産後に生活保護を受給していた父が逝去。マイナス財産を引き継がないための迅速な相続放棄と、次順位の親族への配慮までサポートした事例

  • 相談者の所在地: 東京都北区
  • 相談内容: 相続放棄の申立て、および次順位(第三順位)の相続人に関するアドバイス
  • 相続人の関係性: 子2名
  • 相続財産: 不明(プラスの財産はなく、過去の破産経歴からマイナス財産が多いと見込まれる状態)

はじめに:お父様が生活保護を受給されていた場合の「相続」の落とし穴

「亡くなった父親が生活保護を受けていたのだから、財産も借金も何もないはず」

そう考えて、特に相続の手続きをせずに放置してしまう方は少なくありません。しかし、ここには大きな落とし穴があります。

生活保護を受給していたからといって、過去に負った借金(マイナス財産)が自動的に消滅しているわけではないからです。

今回ご相談に来られた東京都北区にお住まいのごきょうだい2名も、「父には過去に事業破産をした経歴があり、晩年は生活保護を受けていた。もしかしたら、忘れた頃にどこかから借金の督促状が届くのではないか……」と、大きな不安を抱えていらっしゃいました。

当事務所(赤羽相続相談窓口・司法書士法人リエール)がどのようにこの不安を解消し、ご家族を平穏な日常へとお戻ししたのか、実際の解決事例をご紹介します。

1. 相談時の状況:事業破産と生活保護。「見えない借金」への強い不安

お亡くなりになったお父様は、かつてご自身で事業を営まれていましたが、経営悪化により破産を経験されていました。その後、体調を崩されたこともあり、晩年は東京都北区内で生活保護を受給しながら暮らしていらっしゃいました。

お父様が亡くなられた後、ご遺族であるお子様2名が遺品を整理したところ、目立ったプラスの財産(預貯金や不動産など)は見つかりませんでした。

一見すると、「財産も借金もゼロ」のように思える状況です。しかし、相談者様の脳裏には、ある不安がよぎりました。

「父は過去に破産しているけれど、本当にすべての借金がなくなっているのだろうか?」

「私たちが知らないだけで、実はまだ残っているマイナス財産があるのではないか?」

もし、万が一にも債権者から何百万円もの請求が突然届いたら、自分たちのこれからの生活が破綻してしまう――。夜も眠れないほどの不安に駆られたごきょうだいは、インターネットで「北区 相続放棄 相談」と検索され、赤羽駅近くにある当事務所へと駆け込まれました。

2. リエールからの提案と解決へのロードマップ

ご相談をお受けした際、まずは相談者様たちに大きく安心していただけるポイントがありました。それは、「お父様が亡くなられてから、すぐにご相談いただけたこと」です。

法律上、相続放棄には「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」という非常に厳しいタイムリミット(熟慮期間)が設けられています。この期間を過ぎてしまうと、原則として借金も含めたすべての財産を「単純承認(すべて引き継ぐこと)」したとみなされてしまいます。

今回はお亡くなりになってすぐのご連絡だったため、期間的な余裕が十分にありました。当事務所からは、以下の2点を中心にご提案し、速やかに手続きを進めることといたしました。

① 家庭裁判所への「相続放棄の申立て」を確実かつ迅速に行う

見えない借金に怯え続けるリスクをゼロにするため、管轄の家庭裁判所へ正式に相続放棄を申し立て、法律的に「最初から相続人ではなかった」状態を作ります。

② 「次の相続人(第三順位:お父様の兄弟)」への影響について正しい知識をお伝えする

ここが非常に重要なポイントです。先順位であるお子様2名が相続放棄をすると、相続権は「お父様の兄弟(おじ・おば)」へと移ります。相談者様が次の親族に対してどのようなスタンスを取るべきか、実務的な観点からアドバイスを行いました。

3. 解決までのプロセス:迅速な戸籍収集と、次順位への適切な目配り

方針が決まれば、ここからは司法書士の専門領域です。相談者様に極力負担をかけないよう、スピード感を持って以下の実務を進めました。

プロセス①:弊所による戸籍謄本等の職権収集

相続放棄を家庭裁判所に申し立てるためには、お父様が亡くなった事実がわかる戸籍や、相談者様たちとの関係性を証明する戸籍など、複数の書類を不備なく揃える必要があります。

一般の方が平日に役所の窓口へ何度も足を運ぶのは時間的にも精神的にも大きな負担となりますが、当事務所がすべての必要書類を迅速に取得。申立ての準備を最短期間で整えました。

プロセス②:家庭裁判所への申立てと、照会書(回答書)への対応

揃った書類をもとに、管轄の家庭裁判所へ相続放棄の申立てを行いました。申立て後、裁判所から相談者様宛てに「本当に自分の意思で放棄しますか?」といった確認の質問状(照会書)が届きますが、この書き方や注意点についても事前にしっかりとサポートさせていただいたため、相談者様も迷うことなくスムーズに回答を返送することができました。

プロセス③:「次順位の相続人(お父様の兄弟)」に関する重要なアドバイス

手続きを進める中で、当事務所から相談者様へ「お子様2名が放棄をすると、お父様のご兄弟が次の相続人になります」という法的な事実をお伝えしました。

相談者様にお伺いしたところ、お父様のご兄弟(おじ・おば)とは長年まったく連絡を取っておらず、どこで何をしているかもわからない状態とのことでした。

「私たちが相続放棄をしたら、おじさん達に迷惑がかかるのではないか。連絡を取って伝えたほうがいいのだろうか……?」

そう心配される相談者様に、当事務所からは以下のようにアドバイスをいたしました。

「長年連絡を取っておられないのであれば、無理に今すぐ連絡を取る必要はありません。なぜなら、おじ様たちが『ご自身が相続人になったこと(お子様たちが放棄したこと)』を知らない限り、おじ様たちの3ヶ月の期限(熟慮期間)はスタートしないからです。もし将来、万が一おじ様たちに債権者から連絡がいったとしても、その事実を知った時から3ヶ月以内に手続きをすれば、おじ様たちも問題なく相続放棄が可能です」

この説明を聞き、相談者様は「無理に疎遠な親族と連絡を取らなくていいんだ」と、胸のつかえが取れたご様子でした。

4. 結果:無事に相続放棄が受理され、心の重荷から解放

家庭裁判所に申立てを行ってから間もなく、無事に「相続放棄申述受理通知書」が相談者様のお手元に届きました。

これにより、お父様に過去の借金や未払金が残っていたとしても、相談者様たちがそれを請求される法的根拠は一切なくなりました。完全に、マイナス財産のリスクを断ち切ることに成功したのです。

手続きがすべて完了した際、相談者様からは、

「お父さんが亡くなってから、ずっと借金の影に怯えて生きた心地がしませんでした。リエールさんに相談して、すぐに手続きをしてもらえたおかげで、これからは安心して前を向いて自分たちの生活を送ることができます。本当にありがとうございました」

と、心からの感謝のお言葉をいただきました。

張り詰めていた表情が、パッと明るい笑顔に変わった瞬間が非常に印象的でした。

5. 司法書士からのワンポイントアドバイス:親が生活保護・破産している場合の相続放棄

今回のケースのように、被相続人(お亡くなりになった方)が「生活保護を受給していた」「過去に破産していた」という場合、遺族が取るべき対応について専門家の視点からアドバイスいたします。

チェックポイント

理由と注意点

① 生活保護でも借金は残る

生活保護は最低限度の生活を保障する制度であり、過去の民間の借金を免除するものではありません。 隠れた債権者がいるリスクを考慮しましょう。

② 3ヶ月の期限は絶対

財産があるか分からないからと放置し、3ヶ月を過ぎると借金を背負うリスク(単純承認)が確定してしまいます。

③ 迷ったら「相続放棄」も検討

明らかなプラスの財産(不動産や多額の預貯金)がない限り、不確定なリスクを排除するために相続放棄を選択するのが最も安全な防衛策です。

また、相続放棄をすると「次の順位の親族」に相続権が移りますが、親族関係の深さや連絡の有無によって、事前に通知すべきかどうかの実務的な判断は異なります。自己判断で動く前に、まずは相続実務に強い司法書士にご相談いただくのが確実です。

結び:北区・赤羽での相続放棄のご相談は「赤羽相続相談窓口」へ

身内が亡くなっただけでも精神的な負担が大きい中、「借金を背負わされるかもしれない」という恐怖が加わるのは、言葉にできないほど辛いものです。

相続放棄は、ご自身と大切なご家族の生活を守るために法律が認めた正当な権利です。期限がある手続きだからこそ、一人で悩まずに、専門家の一歩進んだサポートを活用してください。

司法書士法人リエール(赤羽相続相談窓口)では、北区・板橋区・川口市などを中心に、地域の皆様の生活に寄り添った相続サポートを行っております。初回のご相談は無料で承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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この記事の執筆者
司法書士法人リエール 代表 鶴見 英司
保有資格東京司法書士会所属 登録番号 第5857号 ・簡裁訴訟代理等関係業務認定会員 認定 第1201083号
専門分野相続・遺言・民事信託
経歴司法書士法人リエールの代表を務める。内装職人を経て、27歳から司法書士を目指し勉強を始める。 平成22年度司法書士試験合格後、都内の司法書士事務所に勤務。 不動産登記業務を中心に、商業登記、相続登記等の登記業務を数多く担当する。 平成25年6月、赤羽にて独立開業。令和5年4月、事務所名を鶴見司法書士事務所から司法書士法人リエールに変更。
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